ラテンパーカッション類のフォルムはそれだけでも充分絵になりますが、プラス呪術的なムードを漂わせる正体不明のオブジェがなかなか現代アートしてます。
一応在米クバーノのバンドらしいですが、ぱっと聞いた感じは普通のジャズのオーケストラがパーカッション入れてラテンやってるっぽい雰囲気。ついでに何故か音が異常にHi-Fi。
ヌードというのもラテン／ムード系ジャケットには欠かせません。当時はそれ目当てでレコード店にたむろする青少年も多かったと聞きます。
内容の方ですが、ヌードでムードでハーレム・ノクターンで尺八…皆様が想像される通りのものかと思います。
で「ハーレム・ノクターン」といえばこの人。一方「R&Bの父」とも呼ばれ、戦後ブラックミュージック勃興期の最重要人物でもあります。
というわけでこのジャケットでもいちばん前で仕切ってますが、歌ってるのは後ろの方に並んでいる傘下のシンガーたち。要するにアメリカの内田裕也みたいな人なのかな（ちょっと違うか…）
コンビのウィングチップといえば東海岸ジャズの気分ですが、コンビのサドルシューズが50'sロックンロールのアイコンになってしまったのは、このジャケットが発祥かも。
一応これがデッカでのデビューアルバムですが、それ以前も以降もあまりぱっとしなかった人なので、事実上のベスト盤（中身は'55〜6年の既発シングル集）だと思ってくれていいです。
'80年代ジャケの最高峰その1。'30年代南海映画のポスターを思わせるコロニアル調ビジュアルにレトロな人工着色…そういえば往年のバナナリパブリックのカタログもこんな感じでしたね。
何かとキワモノ扱いされがちな人ですが、このファンクネスをあなどってはいけません。
'80年代ジャケの最高峰その2。エキゾチックな黒髪少女と薔薇…何となくスペインからモロッコにつながる感じですが、音楽も何となくモロッコな感じ。
ところでゲートリバーブといえば'80年代トホホアイテムの代表格ですが、このPILとかXTCのそれは今聞いてもかっこいいよね。やっぱり構造的に新しかったものは何年たってもかっこいいのだ。