…なんていうと、普通はボロボロの廃墟を想像してしまいますが、何故かここはまだ新しい頃からそう呼ばれていました。そういうわけのわからなさも、かえって怖かったんですけどね…
でも割と最近、BBSに寄せられた当時を知る方からの情報によると、要するにこの建物が当時の貸本恐怖漫画に出てきた「幽霊ビル」という建物と酷似していることを発見したクソガキの皆さん方がこう呼びはじめ、それが拡がって…みたいなことだったそうな。なんだ、それだけかよ…
まあ似てるも何も、当時としてはありふれた形だったんだろうけど。
とはいえ、当時のクソガキの生き残りとしては、やっぱり一度は中を見ておかないと。
建物の右側面に、隣の建物の階段とクロスするように屋外階段があります。勇気を振り絞って(いろんな意味で)とりあえずここを上ってみることに。
そして、遂に内部の撮影に成功。
そりゃいろいろ想像してましたよ。歩くとギシギシ鳴る古びた木の廊下、変色し、ひび割れた壁、蜘蛛の巣だらけの割れた裸電球、天井にはコウモリ…
でも実際にはこんな感じの普通のビルの廊下。長年の勝手な思い込みではありましたが、なんだかちょっと拍子抜け。
というわけで、中身が大したことなかったので、腹いせに階段から近所の風景を撮影。でも高さが中途半端なので、屋根だらけで眺望も何もあったもんじゃない。むこうの方にかすかに5小と自然公園らしきものが…
さらに腹いせにビルの前から5丁目方向を撮影。
なんだか5丁目あたりが煙突だらけのように見えますが、実はこれは遥か遠方にあるさくらフィルム工場の煙突。デジカメならではの(そうなのか?)この激しく圧縮された遠近感は、幽霊ビルなんかよりよっぽど無気味。